草食系肉食男子と夢子チャン

しばらくして部屋から出て来た律汰君はさっきよりもイライラした様子…。



だれも声をかけられない状況…。



「零、出る。今日は直帰するから適当に帰れ。」

「はい。夢チャンを送って行きますね。」

「あぁ。」

「リツ？」

「…………。」

「私のミスです。申し訳ありませんでした…。」

「いつまでも逃げてらんねぇからこれでイイ…。じゃあな。サヤカ、行くぞ。」



そう言った律汰君はサヤカさんと出て行った。



サヤカさんはこの会社でも偉いみたいでたまにこうして律汰君と出て行く。



キレイだし出来る女だし…。



仕事だってわかってても胸が苦しくなる…。



「気になりますか？」

「いえ!!リツは会社の人には手を出さなそうなんで…。」

「よくわかってらっしゃる。ではもう少し働きましょう。」

「はい。」



お父さんの事とか…。



サヤカさんとの仕事内容とか…。



あたし全然わかんないや…。