俺があんな奴に負けるかって話しだけど。



これもまた、今だから言える事。



「昔の若様にそっくり…」

「そうか?」

「若様はもっと捻くれてましたけどね?」

「うっせ…」



参観日に後ろで息子を眺める幸せ。



こう言うの、軽く夢だったかも…。



「若様、若様!!今日一汰お泊りさせたい!!」

「若様じゃなくてリツ君って教えただろ…」

「だってパパが若様って言うんだもん!!」



零ん家の透亜と一汰は親友みたいな仲。



俺と零がお互い信頼できるように、コイツらにもそんな関係になってもらいたい。



「パパがイイって言ったらな?」

「イイって!!」

「じゃあよろしくな?」

「うん!!」



たまに透亜が泊まりに来たり、一汰が泊まりに行ったりしてる。



今日は夢子と二人か…。



「ただいま」

「おかえり~!!一汰は?」

「零ん家に泊まるって。だから今日は一緒に風呂入るか」

「やった!!」



たまには夫婦水入らず…。