草食系肉食男子と夢子チャン

返してもらえてナイ指輪…。



風雅さんがいない隙に探しまくった。



まさかもう捨てられてたり…。



そんなのイヤ!!



「何してるんですか?」

「えっ…あっ…零さん…」

「まさかリツから貰った指輪?」

「ち、違う!!」



部屋に入って来た零さんはパソコンを開いて何かし始めた。



今は零さんと話したくない…。



「夢チャン、君にお願いがある。外にでて、三谷が来たら時間稼ぎしてほしい」

「何でそんな…」

「リツはきっと迎えに来るから…ね?」



えっ?



零さんはもしかしてリツを裏切ってナイの?



「わ、わかった!!どのくらい必要?」

「30分!!」

「出来るだけ頑張る!!」



5分程経った時、案の定風雅さんが帰って来てしまった。



平然を装いながら近付くと、車から降りた風雅さんはあたしを抱きしめた…。



「寂しかったの?」

「うん…お腹すいた…」

「でも俺今からやらなきゃなんない仕事があるから」



絶対行かせない…。