草食系肉食男子と夢子チャン

着付け教室を出て向かった塾。



塾はそれなりに着いていけてるから平気だ。



今日は時間が余ってしまったから始まるまで一人で勉強しよ。



テキストとノートを開いて黙々と勉強してた。



「吉村さん?」

「はい!?」



急に声かけられてビックリした…。



あたしの顔を覗き込むように屈んでる男の子…。



こ、小犬っ!!



クリクリの目とサラサラの髪…。



小顔に人懐っこい笑顔っ!!



ちょっと可愛すぎっ!!



「俺、作間 チカ!!」

「あっ、夢です…」

「ズット話してみたかったんだ!!」



チカ君…。



名前までカワイイ感じ…。



「あのっ…」

「俺吉村さんの隣の学校行ってるんだ」

「そ、そうなんだ」

「吉村さんって一平と知り合いなんだよな?」



隣に座るチカ君…。



でも不思議とイヤな感じはしない…。



「一平君と今日話したよ!!」

「一平、従兄弟なんだ。で、吉村さんを紹介してくれって頼んだんだけど断られたっ!!はははっ!!」



まさかさっきの…。