【夢】



ドキドキしながら好きな人にチョコを差し出して告白をする女の子…。



金髪の彼は笑顔でそれを女の子に返した。



「よかった…」

「なんであたしがこんなのに付き合わなきゃなんないの…」

「だって心配じゃん…」

「だからって隠れなくてもよくない?」

「リツに見つかったらめんどくさい事になるでしょ~…」

「知らないよあんたらの事情何か…」



今日はバレンタインと言う名の女の子が胸をときめかせてる日。




今まで好きな人も彼氏もいないあたしには無縁だったイベント。



現在、人気のない階段の上から校舎の影に呼び出されたリツの偵察中でございます。



「なんで彼女いるって分かってるくせに告んの?」

「夢なら勝てる気がするんじゃん?」

「ひどい!!仮にも友達に向かって!!」

「だって夢、最近さらにパシリじゃん」

「そんなこと…」



確かにジュース買いに行ったりノートとったり…その他には日直変わってあげたり掃除当番引き受けたりしてるけど…。



家では優しいし…。