そりゃあドン引きだよね!?



あたしバカだなぁ~…。



クラス中に聞こえてるし…。



こんな大勢の前で振られるとか最悪だ…。



「僕にメリットは?」

「へっ!?メリットがあればイイの?」

「うん。」



ニコッと笑う王子様…。



あたしもう…。



「何でも言う事聞く!!超尽くします!!それと…料理作れる!!」

「なんでも?」

「な、なんでも…。」

「じゃあイイよ。僕、井坂 律汰。」

「吉村…夢です…。」

「よろしくね夢子。」



またニコッと笑ってから前を向いた。



担任の先生もポカンとしてる…。



あ、あたしの…王子?



「ね、ねぇ…。」

「マジで?とか思ってるの?」

「はい…。」

「自分で言ったのに…。僕は今すぐ別れてもらっても構わないけど。」

「いやだ!!好きです!!」

「なら…黙ってようね?」

「はい…。」



多分あたしの運、一生分使い果たした。