草食系肉食男子と夢子チャン

身体を離した俺と悲しげな目をするリエ…。



「疑ってるの?」

「違う。俺は騙されてたって構わない。でもな…」

「あたしはズット律汰だけを思ってたよ!!日本に帰りたくてもハタチになるまでって我慢してた!!」

「待てよ…」

「律汰も同じ気持ちでいてくれてたから抱きしめたんじゃないの!?」

「あれは…気の迷いだ」

「何それ…」

「俺、アイツに会うまでお前の事引きずってた。でももう…」

「ヤダよ!!律汰はあたしのだもん!!」



抱き着かれた…。



でもごめん…。



「俺が会いたいとかそばにいたいって思うのは夢子だ…」

「じゃああたしは…どうすればイイの…」

「もうケジメ着ける時だって…」

「そんなのイヤぁぁぁぁぁ!!」

「もう俺は昔の俺じゃない。悪いけどもうお前には会わない」

「ヤダよ!!ヤダよぉ~…」

「リエ、俺はお前の事、ちゃんと好きだったからな…。それだけ言いに来た。じゃ、元気で」

「行かないで律汰っ…行かないでぇ…」



リエを振り切ってアパートを出た。



心臓いてぇや…。