草食系肉食男子と夢子チャン

言われて見るとリツの過去って知らないかも…。



昔何かあったのかな…。



「リエの事なら気にしてませんよ、ですからもう…」

「すまない…」



リツの口から女の名前が出た…。



ドキッと鳴った心臓とモヤモヤした気分…。



その後のご飯なんて味を感じない程だった。



リツはかつて誰かを好きになった事があるの?



「それでは夢子さん、また」

「はい、今日はごちそうさまでした。とても美味しかったです」

「それはなにより。息子をよろしくお願いします」

「はい…」



満足気なリツは両親と尚人君の乗る車を見送った。



リエって誰?



そう聞きたいのに口が重い…。



「親父、もう見合い話しはもってこねぇだろうな」

「そうだといいな…。でも何でパーティじゃなくて会食になったの?」

「あの女が人前で夢子をけなせねぇからだろ。パーティは俺一人で行くから気にすんな」



気になるよ…リツの過去…。