草食系肉食男子と夢子チャン

お父様も何か言えばイイのに…。



「まぁまぁ、今日は夢チャンもいるんですから仲良くしましょうよ…」

「尚人も長男であれば会社を継げたのよ!?悔しくないの!?」

「僕にはどうでもイイ事ですから。前にも言いましたよね?会社を継ぐに相応しいのはお兄様だと」

「私は尚人をそんなに自信のナイ男に育てたつもりはありません!!」

「ご期待に添えずに申し訳ありません」



ピリピリし過ぎだよこの空気…。



もう逃げ出したい…。



その時鳴ったリツの携帯…。



「失礼してよろしいですか?」

「構わんよ」



待って!?



行かないでリツ!!



「はい、リツ。あぁ、それはサヤカに任せて…」



バタンと閉まったドアと沈黙…。



めちゃくちゃ気まずいっ!!



「な、尚人君は大学決まったんですよね!?」

「あっ、まぁ裏口だけどね」

「凄い難しいんだろうな~、勉強とか…」

「そうだね…」



会話が続かないよ…。



早く戻って来てリツ!!