草食系肉食男子と夢子チャン

夕食の時間になり、浴衣を来た社員さん達が続々と大広間に集まって来た。



あたしはさっきのキスのせいでボケッとしてる事でしょう…。



強制的に座らされたリツの隣…。



こうしてるとどっかの姫になったみたい…。



だって隣には王子様がいるんだもん…。



「去年はお疲れ様でした!!今年は他のジャンルにも進出する予定ですので皆さん、ガッツリ働いてください!!それでは社長から一言」

「とにかくハタチ越えの奴は飲め。でも無礼講じゃねぇからな。以上、いただきまぁす」



リツの短い挨拶も終わりワイワイガヤガヤと皆喋り出した。



あたしは一番美味しそうなアワビを…。



「うまっ!!初めて食べた!!うまぁい!!」

「初めてじゃねぇし…。お前とメシ行った時に食わせたし…」

「ウソ!?お、覚えてない…。ってか気付かないで食べた…」

「うまいか?」

「うん!!」

「あーん」

「えっ!?イイの!?」



リツが食べさせてくれた…。



こんな大勢の前でっ!!



優しい顔のリツはいつもと違う自然体…。