草食系肉食男子と夢子チャン

【律汰】



泣かれた…。



そんなに好きかよ…。



お前に優しくしてやった記憶もナイし一緒にいる時間も少ないし…。



なのに何で俺が好きなんだよ…。



「好きにすれば…」

「じゃあ離れない…そばにいる…リツがあたしを嫌いになってもそばにいる…」

「知らね…」



俺はやっぱり夢子の涙に弱い…。



泣かせてばっかりだな…。



でも本当に危険と判断したら俺はお前を手放す…。



だって俺も夢子とズット一緒にいてぇと思うから…。



「泣くなボケ子」

「涙止まんないんだもん…」

「キスしてやろうか」

「うん…。溶けるの…」



マジで?



冗談だったんだけど…。



あっ、夢子に冗談は通じないのか…。



「あ、後でな?」

「今がイイ…」

「ワガママ言ってんじゃねぇよ」

「ケチ…」



夢子は俺のペットだ。



もちろん俺が飼い主。



「1つくらい頂戴よぉ~!!」

「食いたきゃ頼め」



餌付けしたから後で可愛がってやる…。