草食系肉食男子と夢子チャン

『お待たせ致しまっ…』



飲み物を持って来た店員さんがおかしなところで口をつぐんだ。



パッとその顔を見た瞬間幸せな時間からモヤモヤな時間に引き戻される。



「桐島君っ…」



何でいるの…。



いや、見るからにバイトしてるんだけどこんな偶然気まず過ぎる…。



「未成年に酒は出せませんよお客さん。」

「残念ながら俺ハタチ」

「バカ言ってんじゃねぇよタメなのに」

「はい、免許証」



リツが出した免許証を見て渋々ビールをテーブルに置いた桐島君。



何て声かけたらイイかわかんない…。



「ロリコン」

「何とでも言えよ桐島悠斗」

「てめぇの歳バラすかんな」

「そっちが手段を選ばないならこっちだって実家のガソスタに手かけるまでだな」

「どこにそんな権力あんだよ」

「それが井坂グローバルの跡取りに言う台詞かな？」

「腐り過ぎてんだろ性格…」



確かに…。