草食系肉食男子と夢子チャン

しばらくキスしてたらガラッとドアが開いた。



バッと離れると桐島ファミリーの野口君。



「おっ、夢だ。イチャイチャ中?」

「ここここ、これは…」

「別にイイけど悠斗知らない?先に来てるはずなんだけどな…」

「えっ…」



机から降りたリツは自然とあたしの手を握った。



野口君にさっきのコーヒーの空き缶を渡しながら…。



「桐島悠斗君ならさっき覗くだけ覗いてどっか行ったよ。はい、これ捨てといて」



そう言ってあたしを連れたまま倉庫を出た。



覗くだけ覗いたって…。



「気付かなかった?」

「ま、全く…」

「だろうね、夢中だったから。最高のお仕置きだったな」



まさかわざと見られるように桐島君達のたまり場に?



もしかして最近のリツの優しいのは桐島君に対してのヤキモチ?



「リツ…?」

「あ?」

「桐島君傷付けた…かな…」

「お前は俺だけ見とけばイイ。他の男の心配するなら…今ここで何も考えられねぇようにしてやるよ」



怒ってるんだ…。