草食系肉食男子と夢子チャン

その話しを聞いた日の夜だった。



「リツ!!会長がっ…。」

「親父…。」



会社に初めて親父と弟がやってきた…。



マジで俺の事はほっといてもらいたい。



「お久しぶりですお兄様!!」

「尚人…。」

「イイ会社ですね!!」

「あぁ…。」



何が目的かはわかってる…。



2人で来たと言う事は見合い話ではなさそうだ…。



「少し出ないか?」

「出ない。仕事があるから用事がナイなら帰れ。」

「相変わらず私にそっくりだな…。」



もう誰も俺に構うな…。



育ててもらった恩はある…。



でも俺は会社を継ぐ気はない。



「俺を社長に就任させたら井坂グローバルは乱れる。そう思わねぇのか?」

「それを沈められるのはお前しかいない。」

「俺を買い被り過ぎだぞ親父…。」

「尚人も賛成してる事だ。こんな会社は零にでもやって早く家に戻って来い。」

「何でそんなに焦ってんだよ。最近おかしいよな?頻繁に俺に連絡をするのは…。」



母親の事があるからだろ?