暫く空を見上げていたら、

どこからか足音が聞こえてきた。


タッタッタ・・・



『紗菜!!』

「・・・椿・・・」


椿は私を探し回ったのか、

肩をぜぇぜぇ動かしていた。


『大丈夫??』

「うん。ありがと。」


私は純粋に椿の言葉が嬉しかった。


「でも、そんなに急いでどしたの??」

『紗菜泣いてるかと思って・・・』

「泣いてないよ~大丈夫!!」


私が少し無理に笑って見せると、

椿は少し悲しそうな表情をして

私に言った――――。


『・・・無理に笑わないで』