「あれ、雫。どーした?」
お父さんは、私の顔を覗き込んで、心配そうに言った。
「なんでもないよ。」
私は、必死に心の内を隠すだけ。
「あら…?雫、いつの間にそんなオシャレな指輪付けてたの!?陸くんにもらったの?」
「へ?あ、ああ。そう。陸にもらった。」
「まあ。お父さんなんか、私にペアリングなんてくれたことなかったのにね。」
「ま、いいだろ?
陸くんは付けてないんだな。」
嫌だ。
「なんだ、2人さっきから。喋ってないな。」
繋がってないのは、嫌だ。
「若い子の喧嘩ですよ、お父さん。ね、陸くん。」
もう、耐えられない。
「雫っ!?」
私は部屋を抜け出した。


