転んだら死神が微笑んだ

学校に着くと、さっきの二人が、さっそくわたしの机にやって来た。

ミキ「やっほ〜。」

かなえ「ねぇ、あかり。メアド交換してよ。」

あかり「えっ?わたしと?」

ミキ「あったり前じゃん。だって、交換しないと、おーみとの合コン進まないでしょ?」

あかり「あ〜…そっか。ははっ。」

かなえ「いいよね?」

あかり「う…ん。いいよ。」

かなえ「じゃあ、ケータイ貸して。」

あかり「はい。」

ミキ「やっだ〜。あかりも、結構かわいい人形とか付けてんだね〜。ウケる〜。」


そんなやりとりを見ていたクラスメイトたちは、ア然としていた。

まあ、それはそうだよね。

今まで何の接点もないわたしたちが、次の日学校に来てみたら、親しく話してんだから。


でも、そんなア然としているみんなを見て、驚いたのはわたしのほうだった。



ほとんど、夏服を着ていて、冬服のままだったのはたった何人かだけだったから。


あかり「うちって、結構自由だったんだ…。」

かなえ「なんか言った?」

あかり「ううん。なんでもないよ。」