知春「じゃあ。日和のことありがとうね。兄貴として、礼を言うよ。」

あかり「わたしも知春さんには、いろいろ教わりましたから。おあいこです。」

知春「おあいこか。」


あかり「さようなら。家まで送ってもらっちゃって。」

知春「うん。おやすみ。」





知春「あ、そうだ。」

家に入ろうとした瞬間、知春さんが呼び止めた。

知春「ちょっと、こっちに来て。」

あかり「何ですか?」

知春さんの手がのびた。


知春「はい。これ。」

一枚の紙を、わたしに手渡した。

知春「それ、オレの携帯番号。なんかあったら、電話して。」

あかり「え?!でも…。」

知春「オレはもう、あかりちゃんの『兄貴』でもあるんだから。」



あかり「ありがとうございます!」