家に着いた……
淳は、家の前に、車を止めると、私にキスをした…
今度は、口に触れただけのものだった……
「親父さんたちに、挨拶だけして、帰るわ……」
「……うん」
そして、車を降り、玄関のドアを開けた……
「ただいま……パパ、ママ、淳が帰るって……」
パパたちが、リビングから出て来た……
「今日は、ほんとにありがとうございました。」
と、淳が言った。
「澪のこと、頼んだよ」
と、パパが言った。
「はい……それと旅行の件も、よろしくお願いします」
「来週だったね…楽しんでくるように…」
「ありがとうございます。では、今日は失礼させていただきます。」
淳は、深々と頭を下げた
「いつでもいらしてね…澪の彼氏なんだから…フフッ」
と、ママが言った
「それでは、失礼します」
そう言った淳は、最後にもう一度、頭を下げると、外に出て、車に乗った…
「じゃ……」
そう言って、車を発進させた淳だった……
私、そしてパパたちも、淳の車が見えなくなるまで、見送った。
「今日は、疲れたでしょ……早くお風呂に入って、寝なさい…」
と、ママが言った
「……そうする」
パパとママだって、私に淳とのことで、聞きたいことは、いっぱいあったと思う……
私のことを気遣ってくれている優しさが、染々と伝わってきた……
お兄ちゃんが、帰ってきて、車を車庫に入れ、車から出てくると、4人で家の中に入った……
長い一日が終わり、淳とのこれからのスタートの日となった