「まただ…。」 「え??」 「記憶が…少しだけ、頭の中に入ってきたの…。」 「記憶が!?」 「うん…多分私の子供の時のだと思うんだけど…。 私と、双子のお兄ちゃんと…両親で動物園にきてた…。」 その時、 和泉が何かを感じたように黙った。 「…和泉??」 「あ、悪い。何でもねぇ。 よかったじゃん。少しでも記憶戻って…。」