「優子、聞いてくれ。」 お兄ちゃんがいつもにもなく真剣な顔をしている。 「なぁにぃー??」 私はキョトンとした顔で見る。 「…実は俺を養子でほしいって言う人がいてさ…。 俺、ここを出て行かなきゃいけないんだ。」 「…お兄ちゃんまで私の前からいなくなるの??」 私は冷静に兄に聞く。 「…ああ。」 「っ嫌だ!!絶対に嫌!!」 私は、泣き叫んだ。