踊り終えた二人に拍手喝采が
送られた。


「楽しかった~
おまえすごすぎだな~」



「元哉こそすごいよ。」


息も荒く
木陰に戻ると
美雪と柴田が神妙な顔をしていた。


「来てたの?
マジュは?」


「あ、かおりんと買い物。」


「買い物って足大丈夫かな。」


「ね・・・まにょ・・・」
美雪が言いかけた言葉を
柴田が遮ったように感じたが


「今日はいい天気だな。」


美雪の気がそれたような
気がした。


私ものどが渇いたので
真重を追いかけた。


その時、横の木陰に
真重の胸の中で泣いている
香利の姿を見つけて
心臓が苦しくなった。


私は慌てて姿を隠して
その様子を見つめた。

 夢?現実?



心臓の音が聞こえてしまいそうだった。