いつも繋いだ右手の温もりが、 気持ちの証になる。 この手と繋いだ時、 一生一緒にいる気がした。 第六感というヤツなのか 絶対に、桜井さんの手を 離しちゃいけない気がした。 躊躇いがちに 握り返した時の手の感触を、 今でも忘れられない。 その第六感が、 間違いじゃなかったと 実感出来た。 …やっぱりこの手なんだ。 隣に穏やかに笑う 崇志を見つめながら、 心が凪いでいくのを感じていた。 .