家の前まで送ってくれて、伊原君は笑顔で



「頑張れよ。
絶対連絡くれよ?
またなっ!」



そう言って帰って行った。

"またな"



って一言がくすぐったくて、たまらなく嬉しかった。



「ありがとう!
またねっ!」



私も"またね"って笑顔で手を振って見送った。



伊原君の背中が見えなくなるまで、見送った。




辛かった中学生活



最後に少し嬉しかった。



頑張って行ってて



良かった…。



でも、またきっと人の気持ちは変っていくの。



今思っている事も



ふとした拍子に変わるんだよ。



自分の事は自分で守らないと…



傷付くだけ…。



でも全部をはねのけないでも良いのかなって、2人のお陰で思ったよ。



信じられるかどうか



自分で見極められる様になれば、今までより良いよね。



伊原君の"またな"が無かったら、もぅ人の事見ようとも出来なくなってたかもしれない。



また新しく高校生活が始まる前に、気付かせてくれて良かった。