あれは、ホンマに夏休み直前やった。
昼に起きると、玄関には理乃の靴があり、出掛けた気配がない。
あのアホはあれだけ言うたのにサボりかい、と舌打ちを混じらせ、彼女の部屋をノックした。
が、もちろん反応はない。
ドアを開けると、未だパジャマ姿でベッドの中の理乃の姿。
「こーら、お前は学生の分際で何やってんねん。」
言いながら傍まで近づくと、少し上気したような荒い息使い。
「…熱でもあるん?」
「関係ないでしょ。」
「あーっそ。」
どう見ても元気じゃなさそうなのに、口だけは相変わらずの達者や。
まぁ、これなら学校行けんくてもしゃーないやろうけど。
「何で俺のこと起こさへんねん。
病院くらい連れていくやん。」
「…別にそこまで熱高いわけじゃないし、寝てれば治るもん。」
「何で風邪って決めつけるねん。
そういうのがあかんねんぞ?」
うちのオカンだって、風邪だと思って放置してたんや。
そしたら大病やって言うし、もうあんな思いもしたくないねん。
それでも理乃とは口論にしかならない。
「夜遊びしてるバチが当たったんや。」
昼に起きると、玄関には理乃の靴があり、出掛けた気配がない。
あのアホはあれだけ言うたのにサボりかい、と舌打ちを混じらせ、彼女の部屋をノックした。
が、もちろん反応はない。
ドアを開けると、未だパジャマ姿でベッドの中の理乃の姿。
「こーら、お前は学生の分際で何やってんねん。」
言いながら傍まで近づくと、少し上気したような荒い息使い。
「…熱でもあるん?」
「関係ないでしょ。」
「あーっそ。」
どう見ても元気じゃなさそうなのに、口だけは相変わらずの達者や。
まぁ、これなら学校行けんくてもしゃーないやろうけど。
「何で俺のこと起こさへんねん。
病院くらい連れていくやん。」
「…別にそこまで熱高いわけじゃないし、寝てれば治るもん。」
「何で風邪って決めつけるねん。
そういうのがあかんねんぞ?」
うちのオカンだって、風邪だと思って放置してたんや。
そしたら大病やって言うし、もうあんな思いもしたくないねん。
それでも理乃とは口論にしかならない。
「夜遊びしてるバチが当たったんや。」


