「わ、私……カモ先輩が心配で。でも、私には何も出来なくて……要先輩に頼ることしか出来ないのが歯痒くて……私、私……」


そう言うとまた岡崎は声をあげて泣いた。

頭を撫でてあげた自分の手が不思議なほど熱を持っていたことに、鴨居は驚く。

鴨居はボロボロと涙を流す岡崎の頬を優しくぬぐった。

「ありがとう早苗ちゃん。杉宮先輩を呼んでくれて……ううん。オレのこと心配してくれてありがとう。」

岡崎は自分の袖で涙を拭き取りながらコクコクとうなずいた。