鴨居が店を後にしてから五分も経たないうちに注文していたストロベリーパフェが運ばれてきた。

大川はようやく運ばれてきたそれを幸せそうに口に運ぶ。

そして、一番下のフレークまで綺麗にたいらげると、携帯を取出し誰かに電話を掛ける。

「もしもし大悟(だいご)?あたしだけどさ。ちょっと遊んでやって欲しいヤツがいるんだよね。うん、そう康太(こうた)達も呼んで皆でやっちゃってくれる?」

そして最後に大川は不気味な笑みをした。

「うん、じゃあ。写メはメールに添付するね。うん、そうそう千歳大3回の…鴨居友徳。それじゃあ、なるべく早い内に宜しく。」

電話を切ると、いつ撮ったのか分からない鴨居の写メを添付し、メールを一斉送信で複数のアドレスに送った。



この時から鴨居の身に振りかかかる不幸が、後々鴨居の人生に大きな転機を与えることになるだなんて。

この時、誰も知る由もないのだった。