「何はともあれ、これから宜しく。さて、さっそく今日から働いてもらうけど。君にやってもらう最初の仕事は……」

工具運びだろうか。廃材処理だろうか。誰かの補助につくのか。

初めての仕事に鴨居の不安が高まる。

そして鴨居にその日課せられた仕事はなんと――

「あそこで伸びてるバカをどっかに退けといてくれる?」

にこっと笑って葛城が鴨居に課した仕事は、濱田との喧嘩で負けた樹を、仕事の邪魔にならない場所に避けると言うものでしたとさ☆

「え、布団?良いよ、そんなヤツそこら辺に棄てとけば。」

樹を運ぶ最中、笑顔で葛城はそう言った。

実はこの中で葛城が一番怖いのでは?なんて不安を抱いたことすら忘れるほどに忙しい日々が鴨居を待ち受けているのだった。