鴨居の話に養父は興味津々と言った表情で聞き入っていた。
メグからは聞くことができなかった話を聞けて本当に嬉しそうにしている。
「いやぁそうか。そんなことがあったなんて。」
鴨居が話し終えると、時計は深夜の三時半を指していた。
「ありがとうカモ君。きっとこんな話はあの子から聞くことはできなかっただろう。」
「いえ、そんな。オレは別に……」
感謝される資格など自分にはないと思う鴨居は、それを否定しようとしたが。
本当に嬉しそうに、少しぬるくなってしまったビールを飲む養父の姿に、そんな気持ちを消されてしまった。
「カモ君はどうしてメグのことを好きになったんだい?」
試してるわけでも、意地悪でも何でもなくて。
養父は本当に、その答えが気になるから、知りたいから鴨居に聞いた。
それを少なくとも感じ取った鴨居が、真面目に答えた。
「メグに初めて会った時の、あの瞳をオレは忘れません。孤独で悲しそうで、儚くて……でも、とても澄んでいて、綺麗な目をしていた。だからって言ったら変ですけど、それが好きになるきっかけでした。」
途中から恥ずかしくなってきて、鴨居は耳を真っ赤にしながらそう答えた。
「そうか。」
養父の言葉はその一言だけだったが、満足のいく答えを聞けたらしいことは、その表情で見て取れた。
すると、急にリビングの扉が開く。
「あなた帰っていたのね。話し声が聞こえたけどお客さんかしら?」
少し眠そうに目元を拭いながら、養母がリビングにやってきた。
そこで目にしたのは、いつも通りに仕事帰りに晩酌をしている夫と、インターホンのカメラで見た、追い返したはずの許せぬ訪問者の姿だった。
「何であんたが家に居るの。ちょっとアナタどういうことなのこれは!?」
理解できぬ光景に養母の口調は荒くなる。
それを宥(なだ)める様にして養父が言う。
「いくら何でも話もろくに聞かずに追い返すのは無いだろう?これだけ大事な事だからこそ余計に本人から話を聞くべきだと私は思うんだが、間違っているか?」
メグからは聞くことができなかった話を聞けて本当に嬉しそうにしている。
「いやぁそうか。そんなことがあったなんて。」
鴨居が話し終えると、時計は深夜の三時半を指していた。
「ありがとうカモ君。きっとこんな話はあの子から聞くことはできなかっただろう。」
「いえ、そんな。オレは別に……」
感謝される資格など自分にはないと思う鴨居は、それを否定しようとしたが。
本当に嬉しそうに、少しぬるくなってしまったビールを飲む養父の姿に、そんな気持ちを消されてしまった。
「カモ君はどうしてメグのことを好きになったんだい?」
試してるわけでも、意地悪でも何でもなくて。
養父は本当に、その答えが気になるから、知りたいから鴨居に聞いた。
それを少なくとも感じ取った鴨居が、真面目に答えた。
「メグに初めて会った時の、あの瞳をオレは忘れません。孤独で悲しそうで、儚くて……でも、とても澄んでいて、綺麗な目をしていた。だからって言ったら変ですけど、それが好きになるきっかけでした。」
途中から恥ずかしくなってきて、鴨居は耳を真っ赤にしながらそう答えた。
「そうか。」
養父の言葉はその一言だけだったが、満足のいく答えを聞けたらしいことは、その表情で見て取れた。
すると、急にリビングの扉が開く。
「あなた帰っていたのね。話し声が聞こえたけどお客さんかしら?」
少し眠そうに目元を拭いながら、養母がリビングにやってきた。
そこで目にしたのは、いつも通りに仕事帰りに晩酌をしている夫と、インターホンのカメラで見た、追い返したはずの許せぬ訪問者の姿だった。
「何であんたが家に居るの。ちょっとアナタどういうことなのこれは!?」
理解できぬ光景に養母の口調は荒くなる。
それを宥(なだ)める様にして養父が言う。
「いくら何でも話もろくに聞かずに追い返すのは無いだろう?これだけ大事な事だからこそ余計に本人から話を聞くべきだと私は思うんだが、間違っているか?」



