放浪カモメ





『絆』というのは

『糸』に似ている気がする

人は誰もが細い細い
繊維のようなキズナを持っていて

人と触れ合うたびにお互いのキズナを一本ずつ交換するのだ。

何回も何回も会って、話をして、遊んで……

たくさんのキズナを交換すると次第に

繊維が集まり、糸の様に太くなっていく。



キズナが太くなりだすと、僕達は喧嘩をしたり

相手の嫌な所だって見えるようになって……

糸はねじれたり、ひっぱられたりしたりして

でも、糸ってヤツは

ねじったり、ひっぱったりしなきゃ強くならないんだよな。

人間の関係も同じことが言えると僕は思う。


そうやってキズナは絆へと太く強く……変わっていくのだろう。



だから――


絆は糸に似ている。と思うのだ。