半径1㍍禁止


深い深いキスで。


「……ゃっ…ん…ふぁ…。」


結局は、桐斗の思い通り。

利用されてるって、分かってるのに。

止められない。


「藍衣。」

小さく囁かれる。


ねえ、分かってるんだから。

偽りだって事。


分かってるんだから…。

キスなんて、しないでよ。


桐斗の手が、私の頬に触れた。


「……喜怒哀楽、激しいね。」

笑いながら、温かい指先で私の涙を拭き取る。


「もう…、優しくしないでよぉ…。」

全部、嘘のくせに。


「藍衣を見ると、優しくなるんだけど。
ごめんね。怖かった?」

桐斗が私の頭を撫でる。


そうじゃないのに…。

謝ったら、意味ないんだってば…。


『あんまり、近づいてほしくなかった。』

裕から、散々言われたのに。


「…泣きすぎ。」


そんな笑顔、向けないでよ…。