「ただいま〜」

私はそのまま2階に直行した。


部屋に入るとカバンを放り投げ、ベッドに倒れ込んだ。


「なんで…モヤモヤするんだよ…応援するぐらい簡単でしょ…」



私はなぜか彼に会いたくなった。会いたくて会いたくて…気付けば窓を開けていた。


生暖かい風が頬をなでる。


「まだ…帰ってないのかな…」



会いたい…話したい…


私は強く思った。


すると、

目の前の窓が開いた。


「やっぱり…なんかいると思ったんだよ」


彼はそう言うと近くのイスに座った。


「…何それ…」


また私の心はドキドキした…私、病気なのかな?


「わ、私はただ暑かったから窓開けただけ!」


心とは裏腹な言葉がでた。


「どうだった?学校」

私は話題を変えてみた。あの雰囲気に堪えられなかった…


「まぁ…友達出来たし」


「早いね!あっ!女子にもモテてたね〜」


そう言うと松原君はため息をついた。


「あーいうの、苦手なんだよな…」


そうなんだ…なんか分かるかも。


「そういえば。お前さ」


えっ?何?私?何だろう…


「何…」


彼は私をジッーと見て、



「さっき、すごい厳しい顔してたけど。なんかあったのか?」


そんなに厳しい顔してたのか?私…どうしよう…言っちゃう?


「えーとっ…うん…うーん」


言葉が出ない…