ガチャ…



リビングのドアが開き、一斉に視線がドアの方へ向き

そこには、雪が立っていて…その後ろに貴史がいた。



空「た…かし…。何でおるん?」


そう言うと、貴史の前に行き

貴史の手を取る空…



貴「いきなりお邪魔してスミマセン。雪ちゃんに呼ばれて…」



あぁ…、雪は貴史を呼ぶ為に出て行ったんか…



オ「貴史君!貴史君は…その…、光と空のこと知ってたん…?」


空「だからさ〜何もないって言うとるやろ?雪も!!貴史、連れて来たって何も変わらんで?この人が信じないんやし」


貴「空…そんな言い方しないの。ゆっくりでいいから、落ち着いて話するんだよ?」


いつの間にか、空ちゃんから「空」に変わった呼び方に…違和感を感じ、空を見ると…

何かを考えているのか…眉間にシワを寄せ難しい顔をしている。




貴史が来た事で、空もオカンも落ち着いたのか

今度は沈黙が流れて、誰も口を開かない…。



オ「貴史君は…空の事…好きなの…?」


いきなり飛び出たオカンの言葉に、ビックリしながらも頷く貴史と…そんな貴史の直ぐ側で、軽く口の端を上げて嫌な笑い方をした空。



(あれは…何か考えてる…)



空「貴史…?」


貴「はぁい?」



そう言って、空に優しい顔を向ける貴史。


それを見て…貴史は本気で空の事が好きなんやって

改めて思い知らされた。






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