「1度だけあったことがある。初めてあいつが北杜家に入った時にな。」

あいつって言うのは萌絵ちゃんのことだよね?

「俺、小さい頃もしかしたら北杜家の養子になってたかもしれないんだってよ。」

優一が思い出したように言った。

萌絵ちゃんが見つからなかったら、優一と出会えなかったかもしれないんだ…


優一とパーティー会場に戻った。

テレビで見る人など著名人にあいさつをするのでかなり緊張






「そろそろ帰るか」

あいさつが途切れた時に言った。

優一と腕を組んで萌絵ちゃんのところへ向かった。


「今日はこれで」

「もう帰るの?」

「はい」

「出入口まで送るわ。いいでしょ、玲?」

隣に立っている執事さんに尋ねた。

「いいですよ。」



萌絵ちゃんと執事さんに送ってもらった。

車に乗った時

「マナさん、これ」

萌絵ちゃんから渡されたのは名刺。

「メルアドとか書いてあるから、メール頂戴!優一くんと結婚して幸せな家庭を築いてね」

耳元でこそっと言われた。



結婚したらたくさんの知り合いが出来るんだ…

家族になるって大変だけど、楽しみ!



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