おいしい紅茶を飲む前に

 当たり前だろと言わんばかりのリチャードの答えに続いたのは、なにやら呪われているような沈黙だった。

こんな状況などに陥っていることよりも、それによって引き起こされる誰かの怒りの方が、彼女には恐ろしいらしい。


「ちょっとは否定してくれてもいいじゃない。だって、不可抗力だったんだもの。ちゃんと、あなたもそう言ってね。仕方なかったんだって」

「言えたら、ぜひね」


 そんなことを言い腕を組むリチャードは、どう見ても余裕にあふれていた。

どんな根拠の自身に支えられていたら、ここまで強くあれるものだろうか。