おいしい紅茶を飲む前に

 下の部屋に、まだフレディは現れない。扉の向こうで様子を伺っているのか、そうでなければ外へ出て応援を頼みに行ったのか。


 敵の人数は、わずかに四人。

だけど、武装した男たちがなだれ込んできて、銃を振りかざし、王子を捕らえて、屋敷は包囲したのだと宣言すれば、そうだと思っても仕方ない。

自分の命だけではなくて、王子の命を考慮した場合、無謀な行動には出れないだろう。

とにかく、レセプションに招待されるような人間たちなのだから、失敗した時に陥る立場にまで考えは及ぶはずだ。


 とりあえずは、相手の出方を待つしかない。
王子をその場で殺すのではなく、拉致して立てこもる以上は、なにか要求があるのだろうから。