おいしい紅茶を飲む前に

 部屋のほぼ中央に置かれたソファに座らされているふたりのうち、男の方がおそらくリチャード。
そして隣の若草色のドレスの女性が、メアリーアンなのだろう。

 顔は見えない。真上からだから。


だけど、シェリルは彼女をすでに知っているはずだった。

 知っているはずの髪の色はブラウン。そう、非常に明るいブラウンだった。


 もう少しだけずれれば、メアリーアンの顔が見える。

メレディスの制止がかからないのをいいことに、シェリルはずるずると体を望む方向へと運んで行った。


 天井裏に潜るなんて、こんな時でなければなんて素敵な経験なことか。普段は決して許されないこの冒険を、もっと楽しめればいいのだけれど。