「何もそんなに
むきにならなくても……」


「むきになんかなってない!」



クラスの人たちの
視線が集まる。

まずい、
今は昼休みで、
ここは教室の中心だってこと、 
すっかり忘れてた。



「あのね、真琴、
そういうのを……」

菜々子が諭すような口調で
何かを言い掛けたとき、
チャイムの音が
休み時間の終了を告げた。