ドキドキと胸が高鳴る。


せーのっ!!


心の中で、掛け声をかけて、扉を閉めようとしたその瞬間だった。

「そらぁー!!」

「ぎゃぁー!!」

いきなり後ろから誰かが抱きついてきた。そらは思わず大きな叫び声を上げて、扉をばしん!と閉めた。

「あ、あっしゅ…」

へたへたっとその場に座り込むそら。アッシュはそらに泣きながら謝ってきた。

「ごめんね、そら。そらがテレポ使えないの忘れてて…私たち3人とも、怖くなって、思わずそらをおいて逃げちゃってた…」

目に涙を浮かべながら、アッシュがそらに何度も何度も頭をさげた。

「いいよ、アッシュ。最初は、この薄情者!って思ったけどさ」

笑いながら答えるそらに、アッシュはごめんなさい!と抱きついた。

「ごめんね、ほんっと、ごめん!」

「いいよ、また、迎えに来てくれたんだし」

そらが微笑むと、アッシュはぎゅっと強く抱き締めた。