Magic Academy ~禁書に愛された少女~

「ったぁ…」

気がつくと、アッシュの魔法が解けて、元の体に戻っていた。
というよりは、強制的に、魔法を解除されたといった方が正しいかも知れない。

はっと気づくと、アッシュが目の前に倒れていた。

「大丈夫!?アッシュ!って…うそ!」

目の前にいるアッシュの姿に呆然とするそら。


嘘だ。だって、そんなはず無いって!


自分の目が信じられない。目の前の光景が、どうしても信じられない。
そして、自分の姿にはっと我にかえる。

「きゃぁ!」

ばっと腕で胸を隠して、その場にしゃがみこむ。
強制的に、魔法を解除されてしまったため、身に着けていた服がなくなっていたのだ。

「痛てて…ってそら、大丈夫!?」

アッシュの顔で、アッシュの声。が、そらには信じられなかった。

「ア、アッシュって…男の子だったの!?」

そらの一言に、アッシュは驚く。そして、自分が裸だと言うことに気づき、そらに背を向けた。そらも、思わず顔をアッシュとは逆方向へと向けた。

(トランス)

シークの声が聞こえた。気づくと、そらはもちろん、アッシュも、元々着ていた服を身に着けていた。

(ありがと、シーク)

そらはシークにお礼を言うと、アッシュの方を再度見た。
どこからどうみても、女の子にしか見えない。

「ね、アッシュって…」

そらが声をかけると、アッシュはごめんなさい!と頭を下げてきた。