いつものように授業を受ける。
相変わらず魔法は使えないし、周囲の視線は冷たいけれど、もう全く気にならない。
「そら」
「はい?」
終業の合図と供に、各々席をたったり、片付けたりしていると、オリゼが廊下から名前を呼ぶので、何かやらかしたかと思いながら側へと駆け寄った。
「何ですか?」
考えても、やっぱり思い当たることが何もなくて、首を傾げながら聞くと、オリゼはじっとそらを見つめていた。
「昨晩は、何をしていたんですか?」
聞かれて思わずギクッとする。
だが、夜中に寮を抜け出していたことがばれてしまうとまずい。
「部屋で休んでましたけど…何か?」
不思議そうな表情を必死で作りながら答える。
「…そうか」
ポソリとオリゼは呟くと、くるりと向きを変えて歩き出した。
そらは思わずホッと胸を撫で下ろした。
「あぁ、そうだ」
急に足を止めて、また、そらの方を向く。そらはびっくりして硬直した。
「アンリ学長がお呼びです。後で学長室まで行くように」
「…はい」
ドキドキ大きく鳴る心臓の音が、どうかオリゼに聞こえませんようにと祈りながら、そらはなんとか頷いた。
相変わらず魔法は使えないし、周囲の視線は冷たいけれど、もう全く気にならない。
「そら」
「はい?」
終業の合図と供に、各々席をたったり、片付けたりしていると、オリゼが廊下から名前を呼ぶので、何かやらかしたかと思いながら側へと駆け寄った。
「何ですか?」
考えても、やっぱり思い当たることが何もなくて、首を傾げながら聞くと、オリゼはじっとそらを見つめていた。
「昨晩は、何をしていたんですか?」
聞かれて思わずギクッとする。
だが、夜中に寮を抜け出していたことがばれてしまうとまずい。
「部屋で休んでましたけど…何か?」
不思議そうな表情を必死で作りながら答える。
「…そうか」
ポソリとオリゼは呟くと、くるりと向きを変えて歩き出した。
そらは思わずホッと胸を撫で下ろした。
「あぁ、そうだ」
急に足を止めて、また、そらの方を向く。そらはびっくりして硬直した。
「アンリ学長がお呼びです。後で学長室まで行くように」
「…はい」
ドキドキ大きく鳴る心臓の音が、どうかオリゼに聞こえませんようにと祈りながら、そらはなんとか頷いた。


