Magic Academy ~禁書に愛された少女~

「そら!」

名前を呼ばれて、はっと我に返る。

「そらが言いたくないなら、無理に言わなくてもいい。だけど、一人で抱え込むなよ」

そういうと、うみはぎゅっとそらを抱きしめた。

「俺も、他の奴らも。お前のこと、好きなんだよ」

うみの言葉に、そらは目を見開いた。

「そらは一人じゃないんだ。もう、独りじゃないんだ」

次の瞬間、そらの目に涙が浮かんだ。

「私…ここにいてもいいのかな…」

ずっと思っていたことが、ぽろっとこぼれた。

「どうして。いいに決まってるだろ」

涙が止まらない。

「だって…ろくに魔法も使えなくて…しかも、今は全く使えなくて…」

ぎゅっと唇をかみ締める。


そう、今の私は、魔法の使えない、ただの人間だ。
世界中の魔法使いの憧れのこの学校に、いる資格なんてない。


「調子の悪いときなんて、誰だってある」

「でも、これからさき、ずっと使えなかったら」

「使える」

きっぱりと言い放つうみに、そらは泣き崩れた。