Magic Academy ~禁書に愛された少女~

苦手な実技の授業。
今日は幸い、そらも唯一使うことのできる空中浮遊の魔法についてだった。

「よかったな」

ニコッと笑ううみに、そらは安堵の表情で頷いた。

「危なかったよー。これ以外の魔法、使えないもん」

そう呟いたとき、先生の声が聞こえてきた。

「では、今日は持久飛行とする。まずは全員、ここまでくるんだ」

言われて、全員が一斉に飛び上がる。


そらを残して。



「…翔べない」

何度呪文を唱えても、まるで鉛にでもなったかのように、体が宙を浮くことがなかった。

他の魔法が全くできなくても、唯一使えていたのに。

涙が出そうになる。



なんで?何で急に…


必死の様子に、見かねた先生が少し休んでみたら?と、声をかけてきた。

真っ青な表情で、とにかく授業の間、遥か頭上をみんなが鳥のように翔んでいるなか、1人ずっと、呪文を唱え続けた。