Magic Academy ~禁書に愛された少女~

白いカラス(フギン)の指示の元、大量の布を、アッシュとそらは手分けして作製した。

「こ…これで最後!」

ばたんとそらが白いレースの布を置くと、フギンは満足そうな顔で頷いた。

「あら、意外と早くできたじゃん。さすがはそら」

くちばしで布を持ち上げながら言う。すると、アッシュが不思議そうにフギンを見つめながら聞いた。

「あのさ…その体でどうやって服を作るの?」

そらも、あ、と声を漏らした。


…確かに。


2人はカラスをじっと見つめる。
すると、フギンは少しむっとした声で抗議する。

「なによ。疑ってるってわけ?」

「いや、疑ってるっていうか…疑ってる?」

他に言葉が見つからなくて、そらは素直に言った。

「まぁ良いわ。ちょっとそこで大人しく待ってなさい」

言うと、フギンは布を一枚一枚チェックしていく。
これからどうなるのか、まったく想像がつかない、と、2人は顔を見合わせていた。


すると、フギンが何かを唱え始めた。
聞いたことのない言葉。
そらとアッシュが、ごくりと唾を飲み込んだそのときだった。


あたりを眩い光が包んだかと思うと、そこには、あったはずの布の山がなくなっていて、2人の少女の姿があった。

「………」

言葉を失ったそらとアッシュ。

「どう?私にかかればざっとこんなもんよ」

フギンの声で喋る少女に、隣では少し照れくさそうな顔でもじもじとフギンの後ろに隠れる愛らしい少女の姿があった。