a☆u★c〜全部請け負う部活動!!〜



「……どうぞ」


「ありがとう」


ソファーに腰掛けた依頼人に、本郷がお茶を差し出す。

依頼人は湯気を上らせるお茶を一口飲み込むと、何か怪しいものを見るような顔で尋ねた。


「此処が、何でも請け負ってくれるauc……?」


「はい!どんな事でもお受けします!」


その問いに笑顔で答える本郷。

五月女と明衣は、

「ほら、aucは宣伝なんて姑息な手を使わなくても、こうして依頼が来るんだ」

「はぁ?別にそこまで知名度高くないじゃん。あたしも知らなかったし。それに宣伝は姑息な手じゃないし」

「明衣ちゃんは単に無知なだけだよ」

「何げに失礼だなコラァア!」

……見たいな感じで、納まることを知らない口論を繰り広げていた。

依頼人は明らかに困ったような表情だし、本郷も表面は笑っているが、その顔は引きつっている。

五月女が何か言い掛けた瞬間、楡がふと口を開いた。


「……お前等、二人で何言ってんの?」


無表情で、しかもまったく抑揚の無い感情の籠もらない声でそう言われ、二人は思わず固まってしまった。


「…あはは、続き、どうぞ…」


本郷は依頼人に話を促した。