「何それ!?…体ン中にって、え!?」
混乱してうまく言葉が見つからない。
そもそも、埋め込まれていると言うことは、誰かが意図的にその体に埋め込んだということか?
明衣が其の小さな脳みそで一生懸命考えていると、美帆子が楽しそうに話し始める。
「それがね、親とか周りの人は、たまたま健康診断でそれに気付いたんだって。
体内でいつのまにか作られていた、凄く珍しいものらしいよ!」
「マジでー?……ビックリ人間だな……」
明衣は凄いを通り越して、すっかり引いてしまっていた。
そんな不思議な体をしていれば、二億円の価値が付くのもわからなくもないが……
本当にそんな人間が居ることに、正直驚きを隠せなかった。
「でもさー、会ってみたいよね。二億円の少女」
「うんうん」
うっとりと目を輝かせる美帆子。
何時もならくだらないと笑い飛ばす明衣であったが、こればかりは興味が有った。
二億円の少女……か。



