それは四年前の夏の事だった


蝉が鳴きはじめ長袖より半袖の方が増えはじめた頃だ



学校ではプール開きや祭の準備で賑わう中、一人の女子生徒が学校を抜け出す




近くの空き地にたどり着くと、仲間らしき奴らが出迎えた



『雫さん!お疲れ様っす』



『おう!』




雫が偉そうに手を挙げた

この頃の雫は金髪に頭を染め真っ赤な口紅にロングスカートだった


今からは到底想像できない姿に、よく絢香が酒の席で笑い話にしていた




………