俺は奈美に叩かれた頭をさすっていた。

今までに来た家政婦のなかで一番俺らに近い年齢の子かな。



今までの家政婦は最悪だった。

特に前回のは。


まだ中一だった俺と翔に無理やりキスなんかしてきて・・・。


思い出すたびに気持ち悪い。


そういえば、奈美はなんでここに来たのかなぁ…?


聞きにいこ♪

そう思って俺が立ち上がると、翔が言った。

「あんま深入りすんなよ?  たかが家政婦だ。こっちが金はらって雇ってやってんだ。あーいうやつは使うにかぎる」

「ひょ~翔様怖い!!」



俺はそう言って翔のいる部屋をあとにした。


そ~いやぁお袋何処いったんだ?

ま、いっか♪



(その頃お母様はタオルを探してあっちこっちをうろうろしていました)


え~っと、ここがたしか家政婦の部屋だったよなぁ~


俺がそう思って扉を開けると……。


「きゃああぁぁあぁぁあーーーーーー!!!」


という奈美の悲鳴が聞こえた。

何事かと思って入ってみると…。





「……犬?」


それは俺がアメリカで飼っていた犬だった。