秀は飛び上がって喜んだ。

何が嬉しいんだろう。


「じゃ、あとでな奈美!」

………呼び捨てかよ。






私はその後、奥様の手伝いをしに、一階に下りていった。


「あら、奈美さん!お怪我はもう平気なの?」

「はい、大丈夫です。それより、今日いらっしゃる予定の、高波さんというお客様への差し入れは何を買ってきましょうか。」

そう。

今日はここの家の会社のお得意様である、高波さんというお客がお見えするらしく、さっきから奥様は支度をしているのだ。