誰もいない、踊り廊下に連れてこられた。 「なに?急いでんだけど」 「斎藤さんさ、沙織に、なに話すつもりなの?」 「えっ?」聞いてたんだ… 「別に関係ないでしょう。」 「あるよ、俺や先生の事、話すつもりだろう?」 コイツ…やけに鋭い。 「違うわよ。あたしの悩みを相談するだけだよ」 本当だよ。 「お前の悩み?お前も悩みがあるの?」 「お前って何よ!失礼ね…あるわよ。あたしだって。悩みぐらい…」 最近…先輩と上手くいってないんだから…